過熱水蒸気装置

過熱水蒸気とは

100°Cで蒸発した飽和水蒸気を、更に高温加熱することで発生する、無色透明の水蒸気です。スチームオーブンレンジなど、家電製品でも使用されている技術です。


過熱水蒸気発生のメカニズム

100°C以上の水蒸気をCO2直接排出ゼロの高周波誘導加熱で生成します。


主な使用用途

  • 調理
  • 殺菌・滅菌処理
  • 酸化防止(抗酸化)処理
  • 乾燥処理

①食品の賞味期間延長による食品ロス削減へ(実証例:コーヒー豆の過熱水蒸気焙煎)

②食品残渣の乾燥によるリサイクル化へ(実証例:ドリップ済みコーヒー滓の過熱水蒸気乾燥)


設備構成


設備仕様

蒸気供給量〜160kg/h〜450kg/h
発振機型式PTG – 20 – 30PTG – 20 – 100
周波数20kHz
発振出力30kW100kW
供給電源容量3Φ 200V/400V 50kVA3Φ400V 150VA
装置サイズ(W × L × H)1,000 × 800 × 1,820mm

使用例1:回転窯方式

過熱水蒸気を窯の内部に投入して、加工物を回転させながら加熱します。加工時間を設定できるため、過熱水蒸気の照射(調理・焙煎)時間を調整することが可能です。また、現在ご使用中の窯にも取り付けることができます。


使用例2:落下分離方式

過熱水蒸気と加工物(主に粒体)を装置上部から投入して、落下させながら加工します。お米やそばの実など、穀物の殺菌処理に向いており、短時間処理のため味覚の変化が少ないという特徴があります。


使用例3:サイクロン方式

過熱水蒸気と加工物(主に粉末)を装置上部から投入して、落下させながら加工します。加工後の過熱水蒸気と加工物(粉末)の分離回収には、サイクロンを使用します。米ぬかなどの殺菌処理に利用可能で、商品化された実績があります。