電気興業株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:近藤忠登史、以下 DKK)は、長年金属の焼入れに使用してきた高周波誘導加熱技術を応用し、効率的に発生可能な過熱水蒸気※1によるSDGsの達成を念頭に置いた新事業に着手しました。
高周波誘導加熱は、短時間で高温発熱を実現できるため(約5秒間で1000℃以上)、これまでDKKでは自動車や建設機械の金属部品焼入れに活用してきました。また、これを応用し、過熱水蒸気を発生させる装置開発に取り組んでまいりました。DKKはこの技術を使って、食品の抗酸化処理による消費期限延長や産業廃棄物の乾燥処理による減量化を目的とした新規事業に着手いたします。
詳細は後述参照。
【今後について】
本技術を活用することで食品ロス対策や産業廃棄物減量化といったグローバル規模の課題解決に向け、様々なパートナー様との協業・協力の下、価値ある未来の実現を目指してまいります。
※1 100℃で蒸発した飽和水蒸気を更に高温加熱し100℃以上となった透明な水蒸気のこと。
【詳細 DKK過熱水蒸気装置の特徴】
●過熱水蒸気の特性
・非常に高い熱量(通常の熱風加熱の約8倍)を実現できる
・極めて効率よく対象物に熱を加えることができ、とにかく短時間に乾燥させることができる
・主な用途は調理、抗酸化処理、殺菌・滅菌、乾燥処理
●高周波誘導加熱の利点
・工業的に中型・大型の設備による処理を行う場合、ガス等による通常の熱風加熱方式では処理時間、電気使用量の面で
省エネ効果がないが、直接加熱を利用する高周波誘導加熱は、その効果を最大限に引き出すことが可能
●DKKの優位点
・過熱水蒸気装置の性能を存分に引き出すための、処理対象の状態(粒状、粉状、泥状等)による処理装置の設計ノウハウを持つ
・効率的な加熱・乾燥処理を可能にするいくつかの処理装置について特許を取得(下図参照)
これら以外にもお客様の用途に応じた処理装置の設計・開発が可能です。今後はお客様とともにDKKの過熱水蒸気装置を活用することで新しい事業創出を実現し、SDGs・ESGといった社会課題の解決にも貢献してまいります。
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