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低損失省エネ型高周波発振機を開発

 電気興業株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:近藤忠登史)は、高周波誘導加熱を行うための電源設備である高周波発振機を改良し、最新の省エネ技術を搭載した「TRSW型」高周波発振機を開発いたしました。本製品は、主にモーターローターなどEV部品の加工用途において、従来型に比べて高効率かつ小型化を実現し、当社の東海熱処理研究センターにも導入いたしました。

△TRSW型高周波発振機

【本製品の特長】

・省エネ・高効率化:SiC-MOSFETの採用により、インバータ回路の直流/高周波変換部の電力損失を60%削減。従来型の高周波発振機に比べ受電電力を最大24%削減。

・電源力率の大幅改善:受電回路の12パルス化により、電源力率を改善し電力ロスを最大9%削減。

・コンパクト設計:従来モデル(CTG型)に比べてインバータ回路部設置容積を48%削減し、メンテナンス性も向上。

・高速応答性:加熱の立ち上がり時間を従来比で約50%削減し、15ミリ秒に短縮。

【参考仕様】 周波数300/400kHz 出力150/100kW

※本参考仕様は、当社東海熱処理研究センターに設置したTRSW型の実機仕様に基づいています。

 近年、加工設備における省エネ化要求が高まるなか、当社ではこうしたニーズに応える製品として、今後もTRSW型をはじめとする力率改善型電源のラインアップを拡充してまいります。また、低周波帯の発振機にも本技術を展開することで、さらなる環境負荷低減とエネルギー効率の向上を目指してまいります。

※削減率は、当社の実測評価結果に基づく数値です。

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【お問い合わせ先】 
電気興業株式会社 経営企画部 経営企画課